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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科42巻7号

1988年07月発行

原著

アクリノール外用で発症した難治性下腿潰瘍の1例

著者: 林久1 大崎正文1 重見文雄1 武田克之1

所属機関: 1徳島大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.599 - P.602

文献概要

 25歳男性の,アクリノール外用で発症したと考えられる右下腿の難治性潰瘍の1症例を報告した.患者は右下腿にムカデ咬傷を受け,1カ月後に同部が発赤,腫脹したので連日アクリノール湿布を続け,1力月後に潰瘍を生じた.その後も2年以上に亘り再発を繰り返し,難治のため当科に入院した.入院後,特に積極的な加療をしないまま瘢痕治癒した.アクリノールによるパッチテストは陽性,一次刺激性は否定され,左下腿において行った15日間連続のアクリノール外用により,右下腿と類似の皮膚潰瘍を再現しえた.以上の成績から,本症例の難治性下腿潰瘍はアクリノール外用により生じたと結論した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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