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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科42巻7号

1988年07月発行

文献概要

原著

アフロクァロンによる薬疹—日光過敏性皮膚炎に始まり扁平苔癬様皮疹を呈した2例

著者: 戸倉新樹1 小出まさよ1

所属機関: 1浜松赤十字病院皮膚科

ページ範囲:P.619 - P.622

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 67歳,女および72歳,女に発症したアフロクァロンによる扁平苔癬型薬疹を報告した.2症例は,その皮疹が日光過敏性皮膚炎として始まり,約1カ月で扁平苔癬様皮疹に変化した点が特徴的であった.内服中止により,皮膚病変は約1週間で軽快した.1例に誘発試験を施行したところ,同薬内服のみでは皮疹の再現はみられず,日光照射することが必要であった.しかし,アフロクァロン内服中の光照射試験において,UVA,UVBともMEDの低下を認めなかった.一旦生じた扁平苔癬様皮疹は,以後同部に強い口光照射を受けなくても持続するため,日光照射は最初の皮疹の誘発にとって必要であり,皮疹の存続には不要と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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