文献詳細
原著
文献概要
著者はこの5年間で215名の多毛症患者に対して,絶縁針を使用した電気凝圏法脱毛術を試みた.針は皮膚表面下0.5mm〜1.0mmに接する基部を絶縁し,それ以下の深部(2〜4mm)を非絶縁とした.脱毛に当たっては,初回ないし初めの2〜3回はまびき脱毛を行い,その後は毎回生えている毛をすべて脱毛した.その結果,5回以上脱毛し半年以上経過した患者63名において,瘢痕形成なく発毛は著しく減少ないし殆ど見られなかった.基部が絶縁された針を使用したことにより,皮膚表面は温存されたまま長い通電時間,強い通電強度のもとにて十分に毛乳頭が電気凝固破壊された結果によるものと思われる.
掲載誌情報