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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科42巻9号

1988年09月発行

原著

血管炎性紫斑を伴ったHypereosinophilic Syndrome

著者: 栗原誠一1 天野佳子1 浦亜紀子1 飯塚卓2 内田耕2

所属機関: 1済生会横浜市南部病院皮膚科 2済生会横浜市南部病院内科

ページ範囲:P.811 - P.814

文献概要

 血管炎性紫斑を伴った61歳,女性のhypereosinophilic syndrome (HES)症例を報告した.中小の血管病変が予想されるHESの皮疹には紫斑の記載があるが,これまで自験例ほど激しい例はない.喘息,発熱,多発性単神経炎,胸部X線上多発性小陰影などを認め,播種性好酸球性膠原病やアレルギー性肉芽腫症との関係が問題となるが,より包括的病名であるHESと診断した.治療はステロイド剤内服が好酸球増多や皮疹,全身症状に対し著効を示した.病因論的には好酸球の組織内分布から,何らかの組織傷害により好酸球が動員されたと考えるほうが自然と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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