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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科42巻9号

1988年09月発行

原著

Granular Cell Tumor—組織学的,免疫組織学的に特異な所見を示した1例の報告

著者: 木村俊次1

所属機関: 1国家公務員等共済組合連合会立川病院皮膚科

ページ範囲:P.845 - P.849

文献概要

 28歳,男子,左臀部に2年来生じた小指頭大,硬のgranular cell tumor (GCT)を報告した.組織学的に神経を中心とする増殖巣が真皮中層から皮下組織にかけて存在し,エオジンに淡染する大小の顆粒が充満する大型類円形の細胞から成る.核はやや大型で軽度の大小不同あり.大型のものはクロマチンに富む.また3カ所に分裂像を認める.従来の良性および悪性のGCTと比較すると,自験例は増殖性変化がやや亢進した良性GCTと考えられた.また免疫組織学的にS−100蛋白α鎖,β鎖とも弱陽性を示したが,α鎖陽性に関してはGCT細胞の細胞内抗原性の変化によるものではないかと考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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