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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科42巻9号

1988年09月発行

文献概要

原著

セルカリア皮膚炎の1例—パッチテストによる補助診断

著者: 佐山重敏1 杉本東2 記野秀人3

所属機関: 1浜松医科大学皮膚科学教室 2愛知県厚生農業協同組合連合会渥美病院皮膚科 3浜松医科大学寄生虫学教室

ページ範囲:P.865 - P.868

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 73歳,男性の両下腿・両手背に発生したセルカリァ皮膚炎の1例.皮疹は孤立性・多発性の赤色丘疹で,水田での作業中水に浸していた部分のみに限局していた.皮膚炎に罹患したと思われる水田中より採取したヒメモノアラガイから新種のセルカリアが検出された.皮膚侵入試験(皮膚炎惹起試験)では陰性であったが,ストリッピングを行った後のセルカリア虫体の超音波破砕液によるパッチテストでは陽性を示し,皮膚炎とセルカリアとの因果関係が推測された.パッチテストは簡便な方法であるので,日常診療においてセルカリア皮膚炎を疑った場合の補助診断法として威力を発揮すると思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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