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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科43巻10号

1989年09月発行

原著

Papulovesicular Light Eruption—症例報告と光生物学的検討

著者: 川田暁1 比留間政太郎1 成吉加代子1 野田俊明1 久木田淳1

所属機関: 1防衛医科大学校皮膚科学教室

ページ範囲:P.1001 - P.1005

文献概要

 Papulovesicular light eruption(以下PVLE)の3例を経験し,うち2例に光生物学的検討を行った.症例は,1)45歳,2)43歳,3)27歳,いずれも女性の3症例で,春から夏に露光後瘙痒性の皮疹が出現した.3例とも臨床的には,両上肢伸側,症例2と3は頸部にも,半米粒大までの小丘疹と漿液性丘疹が集簇し,強い瘙痒を伴っていた.病理組織学的には全例とも,表皮海綿状態,基底層液状変性,真皮上層の炎症性細胞浸潤を認めた.症例1と2に行った光線テストでは,2例ともUVBの最小紅斑量(以下MED)は正常範囲内で,2MEDの3日間反復照射後に臨床的・組織学的に異常反応を認めたが,PVLEの皮疹と完全には一致しなかった.2例ともUVAの1回および3日間反復照射では正常反応を示した.治療はステロイド剤の外用が著効を示し,予防にはbroad-spectrumのサンスクリーン剤が有効であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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