icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科43巻10号

1989年09月発行

症例報告

Adenoma of the Nippleの1例

著者: 宮川淳子1 加藤安彦1 杉本純一

所属機関: 1横浜市立市民病院皮膚科

ページ範囲:P.1025 - P.1028

文献概要

 42歳女性.2年前から右乳頭部に瘙痒性皮疹出現.徐々に結節状となり,中心部糜爛し出血することもあったため近医受診し,当科を紹介された.腫瘍は右乳頭部に14×14×8mmの赤褐色結節として存在し,中心部に5×6mmの糜爛を認めた.組織では,周囲組織との境界明瞭な管腔腺様構造を示す腫瘍塊が認められ,悪性像はみられなかった.adenoma of the nippleの診断のもとに腫瘍切除術施行.本腫瘍はあまり注目されていない疾患であるが,臨床的にはPaget病,組織学的には汗腺系腫瘍や乳管癌などとの鑑別を必要とし,基本的には良性腫瘍であるが,最近では悪性化例の報告も認められるため,文献的に若干の考察を試みた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら