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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科43巻10号

1989年09月発行

症例報告

特異な精神神経症状を示した全身性エリテマトーデスの1例—画像学的検査の有用性と問題点

著者: 橋爪秀夫1 坂本泰子1 岩月啓氏1 滝川雅浩1 山田瑞穂1 鈴木康夫2

所属機関: 1浜松医科大学皮膚科学教室 2浜松医科大学精神科学教室

ページ範囲:P.1039 - P.1042

文献概要

 16歳,女性.ステロイド治療に抵抗し,経過中に特異な精神神経症状を発現したSLEの1例を経験した.精神神経症状発現後,5カ月目に画像学的に脳病変を初めて認め,CNSループスと診断した.皮診部組織所見では,核片を混じた多核球の血管周囲への浸潤を認め,血管炎の像を示した.これは,livedoid vasculitisを伴うSLEに脳侵襲が多いという報告と同様に,皮疹部組織変化が脳病変を反映しているものと考えた.また,CNSループスの診断において,画像学的検査は有用であるが,異常所見出現までにある程度の時間経過が必要な場合があり,CNSループスにおける画像診断のひとつの問題点であると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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