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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科43巻10号

1989年09月発行

症例報告

CD2(−),CD3(−),CD4(−),CD−8(−)の表面形質を示したAdult T Cell Leukemiaの1例

著者: 田村俊哉1 梶田哲1 松本光博1 飯塚一1 前川勲2

所属機関: 1旭川医科大学皮膚科学教室 2市立旭川病院内科

ページ範囲:P.1057 - P.1060

文献概要

 北海道出身の75歳,男性.急性型のadult T cell leukemia (ATL)の1例を報告した.顔面の浸潤性紅斑,四肢の痂皮を伴う丘疹および表在リンパ節の腫張を認める.末梢血異型リンパ球像,皮膚およびリンパ節組織像,ATLA抗体陽性からATLと診断した.末梢血リンパ球,皮膚およびリンパ節浸潤細胞について表面形質を検索したところ,CD2(−),CD3(−),CD4(−),CD8(−),CD25(+)という結果が得られた.ATL cellは一般にmature helper/inducer T cell typeを示すが,本症例は一般的なT cell markerの欠如した極めてまれな表面形質を有した症例である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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