icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科43巻11号

1989年10月発行

文献概要

今月の症例

ライム病の1例

著者: 田中博康1 田中栄1 田村春美1 牧野弘和1 小山啓一郎1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学第三病院皮膚科学教室

ページ範囲:P.1101 - P.1103

文献購入ページに移動
 ライム病の1例を報告した.症例は54歳,女.初診の約2週間前に,八ケ岳へ行き,左背部に虫刺を受けた.その1週間後,刺口部を中心に環状紅斑が出現,全身倦怠感,発熱,関節痛を伴い,浮腫性紅斑が遠心性に拡大するため当科を受診.臨床経過より,ライム病による慢性遊走性紅斑を疑い,抗生剤内服開始し,数日後には軽快した.血清学的検査により,抗ボリレア抗体400倍陽性を示し,ライム病と確定診断した.加療後,紅斑の再発およびその他の遅発症状はみられず,経過観察中である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?