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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科43巻13号

1989年12月発行

原著

原発性全身性アミロイドーシスにおけるインターフェロンαの全身投与

著者: 平野紀子1 池田光徳1 赤木芳文1 多田譲治1 荒川謙三1 福代新治1 荒田次郎1

所属機関: 1岡山大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.1281 - P.1285

文献概要

 患者は10年来の蛋白尿と,3年来の紫斑を主訴としており,M蛋白(BJPλ型)を伴っていた.皮膚全層,また皮膚・筋・直腸粘膜の毛細血管周囲にアミロイドの沈着がみられた.しかし,全身骨X-P,骨髄像はほぼ正常で,骨髄腫に伴うものとの境界領域にある原発性全身性アミロイドーシスと診断した.臨床症状より全身の皮膚に大量のアミロイドが沈着していることが想像されたが,その割に他臓器症状は軽く,皮膚が主な沈着部位であると思われた.1年間DMSOの内服・外用を試みたが,内服は効果がなかったため中止し,骨髄腫の治療に準じてインターフェロン(IFN)αの全身投与に切り替えた.蛋白尿の改善が開始後1カ月よりみられ,6カ月続けた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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