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症例報告
Chlorpromazineによる光アレルギー性皮膚炎
著者: 服部邦之1 高田実1
所属機関: 1金沢大学医学部皮膚科学教室
ページ範囲:P.145 - P.148
文献購入ページに移動 31歳,女.Chlorpromazine (CPZ)25mg筋注を受け,その2日後頸部に紅斑が出現した.5日後から日光を避けたが,15日後まで紅斑は新生し,最終的には露光部全体に及び,さらに非露光部にも少数の紅斑が生じた.CPZ注射10〜12日後の光照射試験ではUV-A照射部のみが陽性反応を示した(MED2.4J/cm2以下).光過敏性消失後,UV-A4.32J/cm2照射した光貼布試験ではCPZ1%〜1×10−4%で陽性反応が認められた.単色光照射による光貼布試験でCPZの作用波長は320〜360nmであった.感作時期は不明であったが,臨床症状と検査成績から本症例をCPZによる光アレルギー性皮膚炎と診断した.
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