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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科43巻2号

1989年02月発行

文献概要

症例報告

マレイン酸エナラプリル(レニベース®)による薬疹

著者: 斎藤すみ1 長谷哲男1 池澤善郎1

所属機関: 1横浜市立大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.159 - P.163

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 69歳の男性.全身の多形滲出性紅斑様皮疹,発熱にて発症のAILD. VP療法2クールにて寛解導入し,プレドニン20mgにて維持していた.47歳より高血圧があり,当院内科よりマレイン酸エナラプリル投与を開始されたところ,投与開始12日目より下腹部に軽度瘙痒を伴う紅斑が出現した.パッチテストはエナラプリルおよび同様のアンギオテンシン変換酵素阻害剤であるカプトプリルとも陰性,内服テストは1日1.25mgより開始し,7日目で総量13.75mgの時点で下腹部に同様の皮疹が出現した.ただし,カプトプリルの内服では皮疹は出現しなかった.自験例を,基礎疾患にAILDを伴ったマレイン酸エナラプリルによる薬疹と診断し,若干の考察を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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