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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科43巻4号

1989年04月発行

症例報告

Acral Lentiginous Melanoma in Situの2例

著者: 内田玲1 塚本克彦1 白玉基次1 宇野明彦1 高山修身1 島田眞路1 堀嘉昭1

所属機関: 1山梨医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.385 - P.389

文献概要

 Acral lentiginous melanoma in situ (ALM in situ)の2症例を報告した.症例1は径10×13mmの不規則な辺縁を有する足底色素斑で,色調は黒色から黒褐色,辺縁には淡褐色の滲み出しもみられ,悪性黒色腫を疑わせた.症例2は径5×4mmの類円形の境界やや不明瞭な黒褐色の足底色素斑で,母斑細胞母斑が考えられた.病理組織学的には双方とも表皮基底層および一部有棘層内に異型メラノサイトの不規則な増殖が見られ,表皮下層には同様の細胞が集団をなして,あるいは胞巣を形成している部位も認められた.真皮内への異型メラノサイトの浸潤は認められなかったため,ALM in situと診断した.特に症例2は母斑細胞母斑と臨床的にほとんど鑑別不能であり,足底の色素斑の詳細な臨床的観察および切除は診断治療上非常に重要と思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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