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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科43巻6号

1989年05月発行

特集 臨床皮膚科—最近のトピックス

Clinical Dermatology 1989 I最近話題の疾患とその病態

Behçet病とSweet病

著者: 溝口昌子1

所属機関: 1帝京大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.517 - P.521

文献概要

 Behçet病(以下B病)はSweet病(以下S病)の典型疹を生じることがあり,一方S病は典型疹を含む4主徴の他にB病の主症状や副症状と同様の症状を一緒に生じることがある.したがって両疾患の独立性,関連,異同などが問題となっている.筆者らは両疾患は互いに独立した疾患であり,B病はS病に合併しやすい疾患の一つであると考えた.両疾患におけるHLA抗原検索では関連する抗原はB病はB51,S病はBw54と異なっており,我々の考えを支持する結果であった.しかしながら,実際に個々の症例で両疾患を鑑別・診断し,合併か単独かの判断を下すのは容易ではない.典型疹を含むS病の症状があればS病と診断する.B病の合併に関してはB病の診断基準を機械的にあてはめるのではなく,S病の典型疹のない時期にB病の症状がでるものを両者の合併,でないものをS病単独と判断することを提唱し,自験例5例を含む両疾患の特徴を持つ19例を検討した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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