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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科43巻6号

1989年05月発行

文献概要

特集 臨床皮膚科—最近のトピックス Clinical Dermatology 1989 I最近話題の疾患とその病態

Generalized morohea-like PSS

著者: 田村多絵子1 石川英一2

所属機関: 1前橋赤十字病院皮膚科 2群馬大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.586 - P.589

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 Generalized morphea-like PSSは1980年に石川らがはじめて報告した全身性強皮症の1病型である.この病型では,従来認識されてきた全身性強皮症と臨床像がやや異なり,比較的境界明瞭な硬化局面が左右対側性に上腕伸側から前腕伸側,胸部,腹部にみられること,硬化部およびその周辺に発赤を伴い,同時に色素沈着や色素脱失を認めることが特徴である.さらに組織学的に膠原線維が結節状の膨化を示す.臨床像,組織所見が汎発型限局性強皮症generalized morpheaに類似することからgeneralized morphea-likePSSの名称が付けられた.内臓所見,検査成績の上では強皮症diffuse typeとほぼ同程度である.さらにgeneralized morphea-like PSSでは有機溶媒接触の既往を有する患者が多いこと,急速に悪化して不幸の転帰をとる症例のあることが注目されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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