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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科43巻6号

1989年05月発行

特集 臨床皮膚科—最近のトピックス

Clinical Dermatology 1989 II新しい検査法と治療法

ビタミンD3による乾癬の治療

著者: 吉川邦彦1 松本邦夫1

所属機関: 1大阪大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.655 - P.658

文献概要

 骨粗霧症を合併した乾癬患者に1α-OHビタミンD3を投与したところ,乾癬皮疹が消退したことを契機として,乾癬のビタミンD療法の検討がなされた.内服常用量での効果は明確でなかったが,外用の効果は確かであり,臨床試験においては,1α,24-(OH)2ビタミンD32μg/g軟膏の効果は各種ステロイド外用剤とほぼ同等であることが認められた.副作用に関してもさしたるものは見られず,数年後には全く新しい類の乾癬治療剤として実用化が期待されている.その作用機序としては,表皮ケラチノサイトの増殖抑制効果により,少なくともその一部を説明し得ると考えられている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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