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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科43巻7号

1989年06月発行

症例報告

Necrobiosis Lipoidicaの1例

著者: 増田理恵1 赤松浩彦1 朝田康夫1 西嶋攝子2

所属機関: 1関西医科大学皮膚科学教室 2兵庫県立塚口病院皮膚科

ページ範囲:P.753 - P.756

文献概要

 症例は57歳,女性.初診4カ月前頃,右肘頭の自覚症状のない紅褐色浸潤性局面に気づき,その後1〜2カ月の間に両下腿,左上腕にも同様の皮疹が出現し,両下腿前面には落屑性紅褐色丘疹が多数みられるようになった.75g OGTTの結果,耐糖能異常と判定され,中等度の肝機能障害も合併していた.右上腕よりの生検組織所見は,類壊死巣とその周囲のリンパ球,組織球,巨細胞の浸潤,血管壁の肥厚と脂質の沈着が認められた.Necrobiosis lipoidicaの皮疹が下腿以外の非好発部位に生じた場合にはgranuloma-tous typeが多いといわれ,環状肉芽腫との鑑別も問題となるが,自験例は,組織学的にはnecrobiotic typeに近いものと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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