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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科43巻7号

1989年06月発行

症例報告

黒癬の1例

著者: 野本正志1 白井志郎1 久保艶尚2 重見文雄2

所属機関: 1高知県立中央病院皮膚科 2徳島大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.763 - P.766

文献概要

 33歳,男性.左第3指基節部尺骨側の黒色斑を主訴として来院した.黒色斑より削りとった角層を20% KOH標本として鏡検し,角層内に分岐した褐色調を帯びた特徴的な菌糸を多数認め,黒癬と診断した.病巣より得た角層を培養したところ,暗緑色のコロニーが得られ,スライド培養で1〜2細胞性の分生子とアネロ型の分生子産生が認あられ,Exophiala werneckiiと同定した.本症は現在までに沖縄で8例,熊本,鹿児島で各1例の計10例の報告があるにすぎず,自験例は四国地方では第1例目である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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