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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科43巻8号

1989年07月発行

文献概要

症例報告

尋常性狼瘡—増殖肥大型の1例

著者: 林久1 藤本篤夫1 重見文夫2

所属機関: 1健康保険鳴門病院皮膚科 2徳島大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.833 - P.836

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 77歳の女性の左頬部に生じた尋常性狼瘡を報告した.約20年前に左頬部に数個の小丘疹として始まり,75歳頃から徐々に増大してきたので当科を受診した.初診時左頬部から下顎にかけて慢性肉芽腫様腫瘤を認めた.組織の塗抹抗酸菌染色標本で抗酸菌陽性を示し,組織ではラングハンス型巨細胞を伴う類上皮細胞結節を認めた.INH,RFPの2者併用療法にて4週目より扁平,縮小化が始まり,18週目には萎縮性瘢痕を残すのみとなった.治療は約6カ月間で終了し完治したと思われる.最近6年間の尋常性狼瘡の本邦報告例48例について若干の考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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