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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科44巻1号

1990年01月発行

症例報告

病巣中にBowen病様組織像がみられた乳房外Paget病の1例

著者: 西浦清一1 阿曽三樹1 島雄周平1

所属機関: 1鳥取大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.69 - P.72

文献概要

 外陰部Paget病の1例を報告した.症例は79歳男子.昭和62年6月頃に外陰部の紅斑に気付いた.昭和63年9月13日に当科を受診し,外陰部Paget病を疑って生検を行った.HE染色では,肥厚した表皮内に大型の細胞とクロマチンに富み胞体の乏しい細胞とが混在し,Bowen病様の組織像であった.辺縁部の生検では,胞体の大きな細胞が胞巣を形成しておりこの細胞は免疫組織学的にcarcinoembryonicantigen(CEA)が陽性であった.さらに,最初の生検部の大型の細胞もCEAが陽性であったことから,自験例を一部にBowen病様組織変化を伴った外陰部Paget病と診断した.また,サイトケラチンに対する単クローン抗体PKK1を使用して免疫組織染色を行い検討を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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