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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科44巻10号

1990年09月発行

文献概要

症例報告

Blue-Red Maculesを伴ったレックリングハウゼン病の1例

著者: 山口潤1 袋秀平1 儘田晃1 勝俣道夫1

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.973 - P.976

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 Blue-red maculesを伴ったレックリングハウゼン病の1例を報告した.症例は40歳,女性.患者の母親と娘の全身に多数の淡褐色斑を認める.生来全身に色素斑が多発し,最近半球状の小結節が増加してきた.自験例で特徴的な所見として,右背部に胡桃大,やや陥凹した蒼紅色斑が1つ認められた.病理組織学的に,切除した3個の半球状の小結節はすべて皮膚型の神経線維腫であったが,蒼紅色斑は真皮中層から皮下組織にかけて神経線維極が存在し,皮下組織内の病変部に赤血球塊を入れた大きな空隙を認め,Westerhof&Konradが報告したblue-red maculesに近い病変と考えた.この皮疹の病理組織学的特徴ならびに成因について若干の考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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