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総説
皮膚免疫電顕の基礎と臨床—ペルオキシダーゼ法から金コロイド法へ
著者: 清水宏1
所属機関: 1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室
ページ範囲:P.1041 - P.1050
文献購入ページに移動 皮膚科領域の研究において免疫電顕は不可欠な方法である.なぜならある蛋白の微細局在部位を調べたり,モノクローナル抗体の微細反応部位を知るには免疫電顕が唯一の方法だからである.しかし,免疫電顕の手法に関する研究は最近急速に進歩し,従来私たちが頻用してきたペルオキシダーゼを標識抗体とする手法はすでに旧式なものとなりつつある観がある.金コロイド法やpostembedding法などの新技法の導入により,これまで解明しえなかった新しい事実が少しずつ明らかとされるようになってきた.本稿では,まず皮膚科臨床医が知っておくと役に立つ免疫電顕の基礎知識を用語を含めてわかりやすく説明した.次に金コロイド法,postembedding法,Lowicrylなどの新しい技法や材料を免疫電顕に応用することにより,実際の皮膚科学の研究面においていかなるメリットがあるのかについて,これまでに筆者が実際に撮影してきた電顕写真を例にあげながら解説した.
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