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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科44巻11号

1990年10月発行

文献概要

症例報告

大型環状紫斑を主症状としたアナフィラクトイド紫斑

著者: 東裕子1 上田純嗣1 古江増隆1 土田哲也1 中川秀己1 石橋康正1

所属機関: 1東京大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.1089 - P.1091

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 症例は36歳男.四肢,臀部に小豆大より鶏卵大までの大型の環状紫斑が出現し,一部に小水疱を認めた.皮疹の生検像では真皮浅層を中心にleukocytoclasticvasculitisの像を認め,一部皮下脂肪組織にも著明な好中球の浸潤を認めた.皮疹は,diamino-diphenyl-sulphone(DDS)50mg/日の内服により消退したため,3カ月後にDDS内服を中止したところ,再び皮疹が出現,DDS再投与により皮疹はほぼ消退した.本症を,大型環状紫斑を呈した特異なアナフィラクトイド紫斑(anaphylactoidpurpura)と診断した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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