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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科44巻11号

1990年10月発行

症例報告

難治性潰瘍性局面に電子線の局所照射が奏効した菌状息肉症の1例

著者: 朴木久美子1 村松勉1 白井利彦1

所属機関: 1奈良県立医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.1097 - P.1100

文献概要

 81歳,女性.20年前より全身に瘙痒性の紅斑が出現し,当科で菌状息肉症と診断されている.約半年前より,右膝蓋部に雀卵大の腫瘤が出現し,腫瘤の中央部に潰瘍性病変を生じた.潰瘍はステロイド剤などには反応せず,難治性であったため,電子線の局所照射を施行した.計40Gyの照射で皮膚潰瘍病変は著明な改善を認めた.従来より菌状息肉症の治療においては電子線全身照射の有効例が報告されているが,難治な皮膚病変のみに限局した電子線の局所照射療法は全身照射と比較し副作用が少ないことより試みられるべき治療法の一つと思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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