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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科44巻12号

1990年11月発行

文献概要

原著

乳房外Paget病48例の予後について

著者: 稲葉義方1 石川剛1 上出良一1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.1143 - P.1147

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 当科で経験した乳房外Paget病患者48例について検討した.1)男性は女性の約4倍の発生率であった.2)1例を除きすべて外陰部に発生し,男性では陰茎根部に好発した.3)有棘細胞癌のTNM分類に準じた病期分類では,Stage Ⅰが1例,StageⅡが38例,Stage Ⅲが8例,Stage Ⅳが1例であった.4)Kaplan-Meier法で求めた5年生存率はStage Ⅰが100%,Stage Ⅱが93%であり,Stage Ⅲ,Stage Ⅳは2年生存率であるがそれぞれ75%,0%であった.5)病理組織学的には表在性25例(52%),面皰癌11例(23%),浸潤癌10例(21%),不明2例であった.7)初期病変における脱色素斑の重要性とmultiple biopsyの有用性を強調し,我々の治療方針について述べた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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