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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科44巻13号

1990年12月発行

文献概要

原著

表皮様嚢腫の組織所見—特異な所見を合併した数例

著者: 木村俊次1

所属機関: 1国家公務員等共済組合連合会立川病院皮膚科

ページ範囲:P.1225 - P.1230

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 最近6年半の間に当科で経験され,臨床・組織学的に表皮様嚢腫(EC)と診断された256例271個の組織所見を検討したところ,稀な所見の合併が数例にみられた.症例1,24歳男,左下腿のECの組織の一部に毛母腫と内毛根鞘に一致する所見あり.症例2,52歳男,右頬のECの組織の一部にfocal acantholytic dyskeratosisあり.症例3,64歳男,左頬,症例4,41歳男,左鼻根部のECの壁の一部にtumorof follicular infundibulumに類似する所見あり,症例5,35歳女,左側頭,症例6,53歳男,左頬のECの内腔にメラニン色素を有する毛幹と多数の同心円状角化物あり.この他,内腔に毛幹を認めた2例,壁の一部に澄明細胞をみた1例,壁再生像を示した1例などがあった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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