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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科44巻13号

1990年12月発行

文献概要

症例報告

メキタジンによる光線過敏型薬疹の1例

著者: 八木宏明1 和泉達也1 海老原全1 杉浦丹1 小粥雅明2

所属機関: 1清水市立病院皮膚科 2浜松医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.1245 - P.1248

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 84歳,男.頭部,顔面,手背等の日光露出部に限局する浮腫性紅斑が出現.初診時minimal erythema dose(MED)の著明な低下あり.光線過敏型薬疹を疑い初診時内服中であった3剤を中止した後,光貼布試験を行ったところ,メキタジンのみに少量のUVA(2.0J/cm2)にて陽性.皮疹部および光貼布試験陽性部の病理組織像は,どちらも湿疹型の反応を呈した.内服中止により皮疹とMEDの改善が見られた.本症例は従来よりフェノチアジン誘導体で指摘されている光毒性反応の他に光アレルギー性反応の関与も疑われ,若干の文献的考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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