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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科44巻13号

1990年12月発行

文献概要

症例報告

抗癌剤動注による皮膚壊死

著者: 冨樫きょう子1 小林聰也2 森下美知子2 中村章3

所属機関: 1新潟大学医学部皮膚科学教室 2新潟市民病院皮膚科 3新潟市民病院泌尿器科

ページ範囲:P.1291 - P.1294

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 77歳,女.膀胱癌に対し両側内腸骨動脈内に塩酸ドキソルビシン,フルオロウラシル,シスプラチンを投与され右臀部に難治性の潰瘍を形成した.潰瘍は右下臀動脈領域に一致し,潰瘍周囲および左臀部と両側会陰部に色素沈着を伴っていた.現病歴および臨床症状より抗癌剤の動脈内注入による皮膚壊死と診断した.組織学的に臀部潰瘍部および膀胱に様々な程度の動脈の変性とその支配領域の上皮組織の脱落,筋組織の空胞化,脂肪組織の壊死を認めた.抗癌剤動注に伴う皮膚壊死の成因について若干の考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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