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研究ノート・2
フリーラジカル研究
著者: 宮地良樹1
所属機関: 1京都大学
ページ範囲:P.96 - P.96
文献購入ページに移動 最近のフリーラジカル研究の隆盛には眼を見張るものがある.さまざまな雑誌が特集を組み,研究会には500人以上の人々が集まる.1980年ころ,「活性酸素」という演題を出すと,必ずといっていいほど座長の先生に「活性酵素」といわれたことを思い出すと隔世の感がある.自分の研究領域がブームになるのは,何か認知されたようでとても嬉しいが,単なるブームに終わってしまうのではないかという危惧もある.
ここ10年ほどの医学におけるフリーラジカル研究は,主にscavengerを用いた,いわばinhibitor studyであったために,ありとあらゆる病気が,きわめてeasyに,フリーラジカルが関与すると発表されてきた.今後10年の間に,フリーラジカルのフィーバーは去り,冷静な研究者によって,いくつかの病態が淘汰され,フリーラジカル研究の成熟をみる時が来るものと思われる.
ここ10年ほどの医学におけるフリーラジカル研究は,主にscavengerを用いた,いわばinhibitor studyであったために,ありとあらゆる病気が,きわめてeasyに,フリーラジカルが関与すると発表されてきた.今後10年の間に,フリーラジカルのフィーバーは去り,冷静な研究者によって,いくつかの病態が淘汰され,フリーラジカル研究の成熟をみる時が来るものと思われる.
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