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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科44巻2号

1990年02月発行

文献概要

症例報告

Amyloidosis Cutis Nodularis Atrophicansの1例

著者: 海老原全1 小粥雅明1 杉浦丹1 秋山真志2

所属機関: 1清水市立清水総合病院皮膚科 2慶應義塾大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.123 - P.127

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 74歳,女.左頸部に血疱様外観を呈する結節,背部に表面萎縮性の扁平ないし軽度隆起性脱色素斑を数個有するamyloidosis cutis nodularis atrophicans(Gottron)の1例を報告した.病理組織学的に,頸部の結節では,真皮全層,皮下組織にかけて塊状,結節状,血管付属器周囲性にエオジンに淡染する物質の沈着を認め,組織化学,電顕にて同物質をアミロイドと同定.さらにアミロイド沈着部に一致して抗AL(λ)抗体陽性の所見が得られ,本症はALアミロイドーシスに属するものと考えられた.また背部の脱色素斑では血管周囲のみにアミロイド沈着を認め,血管周囲よりアミロイド沈着が始まることが予想され,全身性アミロイドーシスを疑わせた.さらに本邦報告例を検討し,本例と同様の,類全身型ともいうべき症例が含まれると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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