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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科44巻3号

1990年03月発行

文献概要

症例報告

Sjögren症候群の母親から出生した新生児エリテマトーデスの2例

著者: 儘田康子1 山本泉1 星義次2 伊藤治彦2 長岡信男3 大滝倫子4

所属機関: 1練馬区医師会立光が丘総合病院皮膚科 2練馬区医師会立光が丘総合病院小児科 3中村橋医院 4東京医科歯科大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.209 - P.212

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 環状の紅斑を呈した新生児エリテマトーデスの2例を報告した.症例1は3カ月女児.抗核抗体,抗SSA,SSB抗体陰性.軽度の肝障害あり.組織は典型的.母親は抗核抗体640倍,抗SSA抗体512倍以上,抗SSB抗体4倍,RA2+.症例2は1カ月男児.抗SSA抗体16倍,抗SSB抗体8倍.生後70日頃より消化管出血を合併したが,皮疹の消退より少し遅れて生後7カ月頃には軽快した.母親は抗核抗体640倍,抗SSA抗体64倍,抗SSB抗体32倍,RA2+.症例1,2ともに母親は初診時,自覚症状はなかったが精査によりシェーグレン症候群と診断した.消化管出血を合併した新生児エリテマトーデスは稀であると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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