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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科44巻3号

1990年03月発行

文献概要

症例報告

フェニトイン療法の奏効した劣性栄養障害型表皮水疱症の1例

著者: 池田和人1 坂本ふみ子1 早川さゆり1 松崎照樹1 伊藤雅章1 佐藤良夫1

所属機関: 1新潟大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.231 - P.235

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 フェニトイン内服療法を行った劣性栄養障害型先天性表皮水疱症の1例について報告した.症例は生後14日の男児で,生下時に下肢に限局性の潰瘍,四肢,体幹に水疱形成を認めた.臨床症状,組織学的および電顕的所見より,劣性栄養障害型先天性表皮水疱症と診断した.フェニトインの経口投与を開始し徐々に増量したところ,水疱の新生は漸減し,臨床症状の改善が認められたが,その投与の中止により水疱は新生し,再投与により軽快した.以上よりフェニトインは臨床的に有効と考えられた.ただし,投与期間中フェニトインの血中濃度の有意な上昇は認められなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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