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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科44巻6号

1990年05月発行

特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 1990

II 新しい検査法と診断法

アトピー性皮膚炎と食物アレルギー

著者: 青木敏之1

所属機関: 1大阪府立羽曳野病院医務局・皮膚科

ページ範囲:P.568 - P.571

文献概要

 アトピー性皮膚炎と食物アレルギーの関連については現在諸説があって混乱状態にある.かつては,皮膚科と小児科との意見の相違は,観察する患者の年齢の差によるのではないかと考えられたが,最近ではそれだけに留まらず,乳児のアトピー性皮膚炎においても,かなりの考え方の相違があることが分かってきた.同じ年齢の患者を観察していても,異なった考えを持つことになる理由は,臨床観察において予めどちらかの意見を持つという先入観が,大きな影響を及ぼしているからであろう.アトピー性皮膚炎の臨床症状は,問診だけでは把握できない原因でよく変動する.したがって今後は食物に限らず,アトピー性皮膚炎となんらかの影響要因との関連を明らかにするには,主観が入り込む余地のない手段で研究しなければならないであろう.ここでは,食物アレルギーに関する種々の意見を紹介し,それの由来たる根拠を示して紹介する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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