文献詳細
症例報告
文献概要
59歳の男性の四肢躯幹に瀰漫性の皮膚硬化が認められ,皮膚所見,血液像,病理組織学的特徴より好酸球性筋膜炎と診断した.プレドニゾロンの内服により軽快したが,その後背部から臀部にかけて広汎な硬化性脱色素病変が出現し,肺癌を併発し,IgEの高値,RAテストの陽性化がみられ,全身性強皮症やgeneralized morphea型強皮症との鑑別が問題となった.好酸球性筋膜炎の皮膚病変に色素異常をきたす記載は少なく,また内臓癌の合併例はきわめて稀であり,我々の調査したかぎりでは,肺癌の合併は内外ともに本症例がはじめてである.
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