icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科44巻7号

1990年06月発行

文献概要

症例報告

ブドウ球菌性猩紅熱の1例—Probable Toxic Shock Syndromeとの関係について

著者: 河野正恒1 原田晴美1 高田善雄1 斉藤隆三1

所属機関: 1聖路加国際病院皮膚科

ページ範囲:P.735 - P.738

文献購入ページに移動
要約 ブドウ球菌性猩紅熱の1例を報告し,toxic shock syndromeとの関連について検討した.自験例は17歳,男.39.6度までの発熱と猩紅熱様の紅斑を示し,右大腿に癤がみられた.癤より黄色ブドウ球菌が培養され,toxic shock syndrome toxin−1,エンテロトキシン—Cが証明された.また臨床的にもTofteの示したprobable toxicshock syndromeの診断基準を満たした.現在,ブドウ球菌性猩紅熱はStaphylococcalscaled skin syndromeの中に分類され,その不全型とされている.しかし自験例および報告例を検討してみると,ブドウ球菌性猩紅熱とtoxic shock syndromeの前駆症また軽症とされるprobable toxic shock syndromeは同一の疾患群と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?