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文献概要
原著
短趾症における爪変形—末節骨と爪を中心として
著者: 前田健1 姉小路公久1
所属機関: 1東京警察病院皮膚科
ページ範囲:P.765 - P.770
文献購入ページに移動 11歳と66歳のparrot heak形の爪変形の2症例を報告した.爪は平滑で白濁も肥厚もなく,正常であるが,爪先端が趾腹側へ湾曲しているため爪が伸びると,圧迫して疼痛を生じる.このような爪変形疾患は文献的にも見当たらない.X線にて末節骨が短縮しており,整形外科,形成外科において多く見られる短趾症の範疇の疾患であることが判明した.しかし短趾症における爪変形でもparrot beak deformityの報告はない.この爪変形が生ずるのは外傷性指先部欠損の時であり,その他類似の爪変形も,その障害の程度に応じて出現する.これは爪と末節骨が常に関連を持っているためであり,爪床が重要な役割をしている.先天性の爪疾患でも同様であり,その関連性について,文献的考察を試みた.
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