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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科45巻1号

1991年01月発行

文献概要

症例報告

Majocchi型紫斑,補体のCold Activation現象を伴ったクリオグロブリン血症の1例

著者: 森田美佳子1 刀祢真理1 片山一朗2 西岡清2 西山茂夫1 舩渡忠男3

所属機関: 1北里大学医学部皮膚科学教室 2東京医科歯科大学皮膚科学教室 3北里大学医学部臨床病理

ページ範囲:P.23 - P.26

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 56歳,男性.44歳頃よりアルコール性肝炎あり.約10カ月前より足背部に鮮紅色調点状出血斑出現.しだいに増悪し,腹部にまで拡大.その特異な臨床像はangiodermatitisの中のMajocchi病と考えられ,組織像も同病に合致する.本症例では,IgG型クリオグロブリン血症と低補体血症が認められ,後者の原因として慢性肝機能障害に基づく補体のcold activationによると思われた.クリオグロブリン血症の皮膚症状は多彩であるが,Majocchi型紫斑の報告はなく,さらに本症例の病態について考察した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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