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症例報告
Giant Cell Tumor of Tendon Sheathの1例
著者: 木花光1 野田淳子1
所属機関: 1日本鋼管病院皮膚科
ページ範囲:P.67 - P.70
文献購入ページに移動 61歳女の右示指末節の伸側および屈側に計4個の皮下結節として生じたgiant cell tumor of tendon sheathの1例を報告した.伸側の2個の結節を摘出したが,下床とは容易に剥離可能で,また相互の連絡は認められず,1個の腫瘍が分岐発育して4個の結節として見られたのではなく,腫瘍が各々独立して多発したものと推測された.本腫瘍は一般に単発性であり,多発例は稀であるが,自験例は結節の多発以外は臨床的にも組織学的にも典型例であった.最初に出現した大きな結節では泡沫細胞を認めたのに対し,後から出現した小さな結節ではこれを認めず,腫瘍発育中二次的に腫瘍内で脂質代謝障害が生じ脂質が沈着するものと推測された.
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