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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科45巻10号

1991年09月発行

文献概要

症例報告

肝内病変を伴った結節性紅斑様サルコイドーシスの1例

著者: 中村保夫13 影山慎一2 吉沢教彦2

所属機関: 1済生会松阪病院皮膚科 2済生会松阪病院内科 3山田赤十字病院皮膚科

ページ範囲:P.773 - P.776

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 紅節性紅斑様皮疹を呈し,腹腔鏡および肝生検にて肝サルコイドが確認されたサルコイドーシスの1例を報告した.症例は25歳,女性.一過性の両側耳下腺腫脹と急速な視力低下とともに,両下腿に無痛性紅斑が出現し来院.病理組織では,真皮から皮下組織に類上皮細胞肉芽腫が散在.BHL,肺野病変,両眼ブドウ膜炎を認め,ACEは高値.腹腔鏡検査で肝表面に黄白色結節がみられ,肝生検でサルコイド肉芽腫が認められた.結節性紅斑様皮疹は安静のみで自然軽快を示した.治療はプレドニゾロン30mg/日が投与され,BHLと眼病変は軽快したが,肺野病変は徐々に増強している.結節性紅斑様皮疹の本邦報告例を集計し,臨床的な検討を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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