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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科45巻10号

1991年09月発行

症例報告

Dペニシラミンによる移植片対宿主反応型薬疹—症例報告と免疫組織化学的,電顕的所見

著者: 大沢薫子1 清水直也1 伊藤雅章1 勝海薫1 佐藤良夫1

所属機関: 1新潟大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.779 - P.783

文献概要

要約 症例は29歳,男性.若年性関節リウマチの治療薬としてDペニシラミン(メタルカプターゼ®)を18カ月間投与された後,四肢および体幹に鱗屑を伴う瘙痒性紅斑が出現した.前腕の紅斑を生検し,光顕的,免疫組織化学的および電顕的に検討し,移植片対宿主反応に類似の所見を得た.Dペニシラミンの中止とステロイド剤内服により略治した.以前,金チオリンゴ酸ナトリウム(シオゾール®)で薬疹を起こした既往があり,また,この後,ブシラミン(リマチル®)でも薬疹を起こした.これらの薬剤は共通の構造としてSH基を有する.交叉性を検討するため,チオプロニン(チオラ®),カプトプリル(カプトリル®),オーラノフィン(リドーラ®)のSH薬剤の貼布試験を試みたが,交叉性は認められなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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