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症例報告
2剤に薬疹を起こした全身性エリテマトーデスの1例
著者: 石田としこ1 玉置昭治1
所属機関: 1淀川キリスト教病院皮膚科
ページ範囲:P.865 - P.868
文献購入ページに移動 全身性エリテマトーデス(SLE),シェーグレン症候群に薬疹の出現頻度が高いことはよく知られている.しかし実際の症例報告は数少ない.今回,我々は1988年9月および1989年2月にグリセオフルビン,スリンダクの2薬剤に別個に感作を受け発症した44歳のSLE女性の薬疹例を経験した.皮疹は,2回とも播種状紅斑丘疹型を呈した.両薬剤の内服誘発試験は陽性.2度の経過中,臨床所見,検査所見上いずれも原疾患の増悪を認めなかった.抗核抗体40倍,抗SS-A抗体64倍陽性.抗SS-A抗体はSLE,シェーグレン症候群でよく検出されるが,その意義はいまだ不明である.本抗体と薬疹の関係につき若干の考察を加えて報告した.
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