文献詳細
文献概要
カラーアトラス
腋窩に病変を伴った外陰部Paget病
著者: 三原一郎1 石川剛1 新村眞人1
所属機関: 1東京慈恵会医科大学皮膚科学教室
ページ範囲:P.922 - P.923
文献購入ページに移動初診 平成2年6月
家族歴・既往歴 特記すべきことなし.
現病歴 昭和63年11月頃より陰茎に自覚症状のない紅斑,びらんが出現.以後,徐々に拡大するも放置していた.
初診時現症 陰茎基部腹面から陰嚢上方にかけて,地図状の紅斑局面が,さらに陰茎基部背面には拇指頭大の紅褐色局面が観察された(図1).なお,両鼠径リンパ節は触知しなかった.
右腋窩には大豆大,境界鮮明な表面やや萎縮性の紅斑がみられたが,皮下に硬結は触知しなかった(図2).
臨床検査所見ではCEAが3.3ng/mlとやや高値以外著変はみられず,胸部X線,腹腔,骨盤腔CTでも転移を示唆する所見は認められなかった.
掲載誌情報