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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科45巻12号

1991年11月発行

文献概要

治療

シリコンリングを用いたピアスによる炎症性合併症の治療

著者: 高橋知之1 高橋眞理子1

所属機関: 1高橋医院

ページ範囲:P.1009 - P.1012

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 生活習慣の欧米化につれてわ国でも若い女性を中心に急速にピアスが普及している.それに伴って種々の合併症を併発して医療機関を訪れる患者も急増している.1989年3月から1990年6月の間に感染症や接触皮膚炎を主訴として当院を受診した1141例に対して,医療用シリコン製のリングピアスをドレナージ材として試作装着した.経過観察が可能であった827例全例が完全治癒し,ピアスの使用が可能となった.一方32例の希望者に対して,最初の穴あけ手術に本品を使用したところ全例何ら合併症を併発することなく1カ月後には穴の上皮化を確認した.我々のシリコン製リングピアスによる治療は穴を確保しながら合併症を治すことができる新しい方法であり,また最初の穴あけ手術にも安全に用いることができるので報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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