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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科45巻13号

1991年12月発行

症例報告

頸部リンパ節結核治療中に増悪をみた皮膚筋炎の1例

著者: 杉田泰之1 小野秀貴1 杉山朝美1 相原道子1 佐々木哲雄1 中嶋弘1

所属機関: 1横浜市立大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.1067 - P.1070

文献概要

 53歳,女性.昭和62年に臨床症状,検査所見ともに典型的な皮膚筋炎に罹患.当科入院となりプレドニゾロン内服により軽快,退院となった.退院して1年8カ月後,プレドニゾロン1日10mgと5mgの隔日投与中に右頸部に皮下腫瘤が出現し,生検にて結核性リンパ節炎と診断された.リファンピシン1日450mg,イソニアジド1日300mg内服を開始したところ,約1カ月後に全身倦怠感,筋痛などの皮膚筋炎症状が急速に再発し,筋原性酵素値も再上昇した.プレドニゾロンの内服量を1日60mgに増量しても効果はなく,リファンピシン内服を中止してプレドニゾロン内服量を1日90mgに増量したところ急速に軽快した.本症例はリファンピシンの内服と皮膚筋炎の症状悪化が密接に関係していると思われ,リファンピシンによるプレドニゾロンの効果減弱の結果と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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