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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科45巻13号

1991年12月発行

文献概要

症例報告

Erythema Nodosum Migransの1例

著者: 八木宏明1 龍神綾子1 吉沢直人1 白浜茂穂1

所属機関: 1沼津市立病院皮膚科

ページ範囲:P.1079 - P.1082

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 40歳,女性の両下腿に生じたerythema nodosum migransの1例について報告した.初診約10カ月前に両下腿に軽度圧痛を伴う隆起性紅斑が出現した.放置にて,しだいに皮疹は遠心性に拡大するとともに中央が退色し環状に配列する結節性の紅斑となった.全身症状は伴わなかった.紅斑部の病理組織像では,脂肪層の中隔の肥厚と線維化,多核巨細胞の出現,肉芽腫様に著しい血管の新生が認められた.蛍光抗体直接法では,免疫グロブリンおよび補体の沈着を認めなかった.ヨウ化カリウムの内服にて皮疹は消失した.本邦では極めて稀な疾患であり,過去の報告について文献的考察を行った.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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