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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科45巻2号

1991年02月発行

文献概要

今月の症例

左室粘液腫を合併したMultiple Cutaneous Focal Mucinosesの1例

著者: 脇田久史13 佐山重敏1 上野陽一郎2

所属機関: 1静岡市立静岡病院皮膚科 2静岡市立静岡病院胸部心臓血管外科 3浜松医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.107 - P.110

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 左室粘液腫を合併したmultiple cutaneous focal mucinosesの1例を報告した.症例は32歳男性.初診の2年前に左鼻前庭部腫瘤,左大腿部腫瘤,顔面の散在性丘疹に気づき,前二者は近医にて切除された.当院へは腹痛と失神発作で入院し,心エコー検査にて左室粘液腫と診断され,切除手術を受けた.術後,顔面の丘疹を生検したところ,真皮内に被膜を欠く粘液様変化を認め,その中に線維芽細胞様細胞が散在し,cutaneous focal mucinosisと診断した.上記以外に目立った皮膚変化はなく,NAME症候群1),LAMB症候群2)のクライテリアは満たさないものの,いわゆるcom—plex型心臓粘液腫3)に含まれるものと考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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