icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科45巻2号

1991年02月発行

症例報告

シアナミドによる固定薬疹の1例

著者: 斎藤すみ13 宮本秀明1 池澤善郎2

所属機関: 1平塚共済病院皮膚科 2横浜市立大学皮膚科学教室 3横浜赤十字病院皮膚科

ページ範囲:P.143 - P.146

文献概要

 50歳,男.アルコール性肝障害のため,患者に内密でシアナミドが投与され,時々妻が内服させていた.昭和63年1月より両手背,両足背,下腿,大腿に瘙痒を伴う紫褐色斑,水疱の出没を繰り返し,回数を重ねるごとに皮疹の拡大,軽快後の色素沈着が見られるようになった.シアナミドの固定薬疹を疑い,色素沈着部,背部に貼布試験を行うも陰性.内服試験では色素沈着部にflare upを見た.組織浸潤細胞の同定を行い,Leu 4,HLA-DRの細胞が多く見られ,活性化型T細胞と考えられた.本邦におけるシアナミドによる薬疹11例についても,若干の考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら