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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科45巻3号

1991年03月発行

症例報告

血小板減少を伴った血管肉腫の1例

著者: 菅野優子1 金森正志1 市川澄子1 中村保夫1 清水正之1

所属機関: 1三重大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.237 - P.240

文献概要

 60歳男性の頭部に明らかな誘因なく発症した血管肉腫の1例を報告した.本例では,電子線照射と抗癌剤動注の併用療法により一時的に腫瘍が縮小したが,リンパ節転移が発生し,IL−2の投与も効果なく全身臓器への転移をきたしDICを合併して死亡した.また,初診時末梢血の血小板数が1.8万/mm3と著明に低下していたが,腫瘍の縮小に伴い,血小板数は正常値にまで改善し,腫瘍の大きさと末梢血の血小板数に明らかな相関関係が認められたことより,自験例の血小板減少はKasabach—Merritt症候群と同様の機序により発生したと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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